オザワ, イクミ
OZAWA, Ikumi
小澤 伊久美 所属 国際基督教大学教養学部 日本語教育課程(JLP) 職種 課程上級准教授 |
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発表年月日 | 2020/10/24 |
発表テーマ | ヤーン・ヴァルシナーの 「AN INVITATION TO CULTURAL PSYCHOLOGY」を読む -文化心理学の理論的背景とスコープ- |
会議名 | 日本質的心理学会 第17回大会 |
主催者 | 日本質的心理学会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | シンポジウム・ワークショップ パネル(公募) |
単独共同区分 | 共同 |
開催地名 | Online |
発表者・共同発表者 | 宮下太陽・小澤伊久美・上川多恵子・卒田卓也・田中千尋・伴野崇生・横山直子・滑田明暢 |
概要 | 本企画は、現代における文化心理学の代表的理論家の一人であるヴァルシナーの著作「AN INVITATION TO CULTURAL PSYCHOLOGY」(Valsiner, 2014)の内容をディスカッションし、文化心理学に関するヴァルシナーの理論について理解を深めることを目的とした公開読書会である。
ヴァルシナーは、自身と文化心理学の関わりについて、文化に関する不明瞭な概念を記号的媒介というはるかに制限された概念に翻訳するという解法を見つけてから、文化心理学のアイデンティティが自分自身に受け入れられるものになったと述べている(Valsiner, 2013/2007)。このようにヴァルシナーの文化心理学は、動物との対比の中で、人間の基本的な活動が意味づけ、すなわち記号の創造と使用であることを強調したヴィゴーツキー(Выготский, 2005/1983)に依拠しており、ヴァルシナーは、文化とは記号による調整(semiotic mediation)であると定義している(Valsiner, 2017)。 企画者らは現在当該本の翻訳プロジェクトを進めており、これまで数カ月に渡り議論を重ねてきた。本企画では、ヴァルシナーの文化心理学の理論的な背景とスコープについて要約的な解説を行った上で、本書の各章のエッセンスについて話題提供を行う。これまでの議論を通じて企画者らが現在進行形で抱えている問題意識や悩みを参加者の方々と共有し、参加者の方々との議論を通じて、ヴァルシナーの理論への理解を深めるとともに、今後の翻訳プロジェクトの推進につなげたい。 |